火災保険「保険金」の使い道について

保険金の使途について!修理しなくていいのか?

結論から先に申し上げますと、火災保険保険金の使い道は自由です。

「保険金がおりても修理に使わなくていい理由は?」「見積書を作成したのに、本当に修理にお金を使わなくても良いの?」「保険金を修理に充てないことで生じるデメリットは?」などのご質問を受けます。そこで今回は保険金を修理に充てなくて良い理由や、その場合のデメリットを解説します。問題点をしっかりと理解して、火災保険金の使い道を検討しましょう。

1、火災保険保険金を「修繕以外」に使うのは違法?

火災保険商品の性質上、受け取った本人が保険金を何に使おうが用途を制限する法令や契約上の規制はありません。つまり、家族で美味しいものを食べようが、旅行に行こうが、欲しい物を買おうが自由です。例えば、生命保険から支払われた保険金を何に使っても問題がないことと同じです。

2、火災保険申請の際に修繕費と見積書を提出したけど大丈夫?

損害箇所の修理に必要となる費用の見積書が保険金請求手続の資料として求められることに着目して、給付された保険金は必ず修理費用に充てなければならないという誤った知識が広まっている可能性があります。

とはいえ、見積書は保険金請求手続きにおいて欠くことのできない書類です。損害の現状を調査して費用を積算した見積書、そして見積書に附属している、損害母署や損害理由の詳細が記載された損害明細書は、発生した損害額を保険会社が特定し、保険金額の査定を行うための基礎的資料として大切なものです。

また、大多数の被保険者(契約者)の方は、給付された保険金を利用して損害箇所の修理を行いますので、再び見積もりを取得する二度手間を避けることもできます。

このように、給付後の保険金の用途と関係なく、見積資料は必要かつ重要なものなのです。火災保険申請には「保険金をどのように使うのか」を記載した、見積書を提出しなければなりません。すでに申請したあとで、この記事を読まれている方は「修繕費用として火災保険を申請してしまったんだけど…。」という方もいらっしゃるでしょう。でも大丈夫。そもそも火災保険申請にはかならず見積書の提出が必要であり、受け取った保険金の主な使用用途が「修繕費」に充てられることからみなさん、そう書いています。

見積書は給付金を受け取るために使用される書類であって、かならず書いた通りに使わなければいけないものではありません。

3、保険金を修繕に使わないデメリット

破損個所拡大の可能性
例えば「ひび割れ」だった被害が拡大して「割れや大きな亀裂」になる可能性などもありますので、被害を見極めて計画的に修繕することが必要となります。

火災保険適用対象外になる可能性
基本的には同じ場所でも、災害により被害が生じる度に請求できる便利な保険ですが、一度申請を行い、保険金がおりたけど修繕しなかった場合は、同被害での請求は対象外となります。

上手な使い道としては、修繕したい場所を修繕し、余ったお金は自由に使うです。

建築知識的に修繕の必要性をご相談したい場合でもご対応させていただきます。まずはお気軽にご相談ください。