火災保険申請サポートTeamPRO
屋根形状種類
屋根各部名称
葺く
雨仕舞い
勾配
妻
切妻と寄棟
軒先
棟
庇
垂木
野地板
下葺き材
破風板
軒天
水切り板金
雪止め金具
屋根を仕上げる行為の建築工事用語です。江戸時代までは、住宅の屋根はススキやヨシ、藁などの材料を被せる茅葺き(かやぶき)屋根がほとんどであり、屋根を仕上げる際に使用されていました。ススキやヨシなどは茅と呼ばれ、その茅を被せる作業であったため、茅を葺く(かやをふく)といわれたことから「茅葺き」と呼ぶようになりました。現在は茅葺き屋根自体が減少しており、ほとんど見かけることはありませんが、屋根を仕上げる行為を葺くという呼び方は残っています。
屋根や壁などの雨水対策の手法を雨仕舞いと呼びます。現在では雨水対策というと防水を思い浮かべ、雨仕舞いと防水を同じものと思われてしまうかもしれませんが、雨仕舞いと防水は似て非なるものです。部材の形や勾配を工夫して雨漏りを防ぐことを雨仕舞いといい。防水材料や方法が普及する前から行われてきた手法になります。雨水の侵入(雨漏りなど)の可能性が高い場所に雨を当てない、雨を流さない、雨を溜めない工夫がされるため、耐久性が高く長期間同じ性能を保つことが可能です。材料の隙間から湿気を逃しやすいので湿気が溜まることもありません。
一般的な住宅の屋根を見てもらうと、どの屋根も角度がついていることが分かるはずです。この屋根の角度が「勾配」といわれるものです。時代や環境によって屋根の種類は変化してきましたが、屋根の形状(角度)は変わっていません。大きな理由としては、屋根に降り注いだ雨水を地面に落とすためだからです。豪雪地帯などの屋根は一般的な屋根よりも勾配が必要だといわれ、急勾配によって積もった雪を落雪させることが可能になります。角度によってメリットデメリットがあるので、必要に応じた勾配をつけることが大切です。
屋根においての妻とは屋根にの形を示しています。「切妻屋根」という種類の屋根の端を「妻」と呼びます。屋根のタイプにはいくつかの種類がありますが「切妻屋根」は2つの傾斜面(屋根)で構成されていて、一方から見ると屋根は見えるけど、その横の面を見ると壁になっている、その壁の部分が「妻」といわれています。「妻」の部分は時に「端」と書かれ、物のへりの部分という意味があり、主となるもの側に置かれることから「妻」といわれるようになったそうです。
切妻と寄棟は、とも屋根の形の名称であり、切妻屋根・寄棟屋根といわれています。切妻は、一般的な住宅の屋根に使われていることが多く、2つの傾斜面で構成されており、屋根の頭頂部には棟があります。寄棟も、一般的な住宅に使われている屋根の形であり、4つの傾斜面(屋根)と複数の棟で構成されてる屋根です。切妻はシンプルな造りのため費用も掛からず工期も短く、寄棟は棟が複数となっているため屋根に受ける雨や風、雪が分散するため耐久性が高くなっています。
軒(屋根の端)の突き出た部分であり、家の前を意味しています。建物よりも突き出しているため、雨や雪、日差しを遮ることが可能となり、建物を守る役割になっています。軒または軒先がないと、屋根づたいに落ちてくる雨や雪などが直接角から家に入り込む可能性があるのでとても重要です。
屋根の面が交わって一番高くなっている部分で、通常は水平な直線状に作られています。台風などが起きた際には一番被害を受けやすい部分なので、強度を保つための手入れが必要です。そのために固定する役割のある「棟板金(むねばんきん)」を被せて固定ています。
窓や出入り口に取り付けられる出っ張りの部分を庇と呼びます。軒や屋根と同様に扱われることがありますが、建物側面に取り付けられるものを庇を読んで言います。機能は屋根や軒と同様に雨や雪、日差しを遮ることであり、屋根や軒がない場所、特に雨や雪などの侵入を防ぎたい場所に設置することが多いです。玄関・屋根や軒がない部分にある窓の上部に設置しています。
屋根を構成するために使用れている垂木は、屋根を乗せる際の支えとなるものです。屋根の乗せるためには垂木で屋根の形を作り上げ(屋根の流れに沿って斜めに取り付けられるのが垂木です)、その上に野地板(のじいた・屋根の乗せるための板)などを乗せて、最後に瓦やストレートなどを乗せて完成となります。屋根の基礎部分であり、上部な垂木を使用することが必要です。
垂木と共にセットにされることが多い野地板は、屋根を乗せるための下地板のことを指しています。垂木で組み立てた基礎(骨組み)の上に野地板を乗せて、その上から瓦やストレートを乗せることで屋根が完成します。
屋根を守る部材に、下葺き材があります。ルーフィングシートなどとも呼ばれている屋根本体の下に敷かれている防水シートになります。屋根材が雨などからおおまかに屋根を守る役目となりますが、あくまで大まかに防ぐものなので、隙間などから雨水などが入り込みます。その入り込んだ雨水などを室内へ侵入するのを防ぐものが下葺き材になります。建物を守るためには、屋根の勾配と屋根材、そして下葺き材にの3つの組み合わせが重要となるのです。
切妻屋根などの妻側(屋根が斜めに乗っていない方の壁)い山型に取り付けられた板のことを指しています。屋根の側面に垂直に取り付けられ、屋根裏に風の侵入を防ぐものになります。風だけではなく雨水の侵入を防ぐので、防風・防水の役割があります。上からの風には強い耐性を持つ屋根は実は下や横から吹き付ける風にはもろいため利用されます。そのため、防火にも効果があります。防風・防火の役割が強かった破風板ですが、現在は雨樋の下地などにも利用されています。
建物から伸びている種の裏側部分。軒裏天井(のきyらてんじょう)・軒天ボードなどとも呼ばれています。住宅の付帯部とよばれる付属部分にあたり、住宅を外側から見上げた時に屋根の裏側が見えると思いますが、その見えている部分になります。外観の美しさを見せることも可能であり、火災発生時に窓から火の手が上がった場合に屋根裏に火の手が侵入することを防ぎます。軒天の部分に軒裏換気口を設置したりすると屋根裏の内部結露を防ぐことが可能です。
屋根の素材というよりは、補助的な板金部材になるのが水切り板金です。雨漏りを防ぐために設置するものであり、とても重要な部分で、設置することで雨水の流れを変えることが可能になります。設置場所としては、ケラバ・軒先・壁(屋根と壁が接着している部分、壁止まり)などがあり、雨水を雨樋に伝えたり壁と屋根の隙間に雨水が通らないようにするために設置しています。屋根に使用されるものですが、屋根以外にも使用される板金部材です。
屋根から雪が落ちてしまう落雪は時に大事故に繋がります。屋根からの落雪を防止する金具が雪止め金具です。通常は軒先近くに取り付けを行うことで、積もった雪をせき止めることができます。雪止め金具にはさまざまな素材と種類があり、屋根素材やお住いの地域によっても取り付ける雪留めは異なってきます。雪止め金具は後付けすることも可能で価格自体も高くはないので、冬場を過ごしたうえで必要に応じて設置することも可能です。