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コンクリートブロック造建物

コンクリートブロック造建物とは、主にコンクリートブロックを積み上げて作られた建物の構造形式を指します。

略して「CB造(シービーぞう)」とも呼ばれ、住宅や倉庫、外構(フェンス)などで広く用いられています。施工が比較的簡単で、材料費も抑えられることから、個人住宅や小規模施設で多く採用されています。

コンクリートブロック造の特徴

● 構造の基本

コンクリートブロックは内部が空洞になっており、そこに鉄筋を通し、モルタル(セメント・砂・水の混合物)で補強することで強度を高めます。補強されたものは「補強コンクリートブロック造(RCB造)」とも呼ばれます。

● 耐震性・耐火性

鉄筋とモルタルで補強されたCB造は、木造建築よりも火に強く、一定の耐震性も確保されます。
ただし、補強がされていないブロック積みだけの建物は、地震に弱く倒壊リスクも高まるため注意が必要です。

● 使用用途の幅広さ

CB造は住宅だけでなく、車庫・作業小屋・倉庫・塀など多用途に利用されています。特に外構工事でよく見られ、DIYでも扱いやすい建材として人気です。災害対策としてコストを抑えて耐火性のある建物を求めるニーズにも応えられます。

火災保険との関係

● 建物構造による保険料の違い

CB造は「準耐火構造」や「非木造」として分類されることが多く、火災保険料が安くなる可能性があります。
しかし、補強の有無や施工の質によっては「簡易構造」として評価されるケースもあり、その場合は保険料が高くなることも。

● 加入時の構造申告に注意

建物の構造を正確に申告しないと、保険金が支払われないケースや契約解除のリスクもあるため、設計図面や建築確認書などで補強の有無を明確にしておくことが大切です。

● 地震保険の必要性

CB造は火災には強くても、地震には比較的弱いという特性があります。特に古いCB造は耐震補強がされていない場合も多く、地震保険への加入も検討が必要です。

活用例と実際のケース

● 小規模住宅や農業用倉庫

地方ではCB造の平屋建て住宅や、農作業用の倉庫などで使われています。低コストで建てられ、一定の耐久性を持つため実用的です。

● DIY外構工事

フェンスや塀など、個人がDIYで設置するケースも多く、ブロック自体が比較的安価で扱いやすいのが特徴です。

● 倒壊による賠償リスク

ブロック塀などが倒れて他人に被害を与えた場合、所有者が賠償責任を負う可能性があります。
老朽化している部分は早めに補修・撤去を検討しましょう。特に通学路沿いや公共の通行が多い場所では、法令点検義務が生じる場合もあるため注意が必要です。

注意点

● 補強の有無で評価が大きく変わる

見た目が頑丈でも、内部に鉄筋が通っていない場合は「構造的に脆弱」と判断されることもあります。
火災保険では「非耐火」として分類される可能性もあり、保険料や補償に大きく影響します。

● 経年劣化とリスク

CB造は時間が経つとひび割れ・雨水の侵入・基礎の沈下などが発生しやすくなります。
定期的なメンテナンスを怠ると、保険申請時にマイナス評価を受けることもあります。

まとめ

コンクリートブロック造建物は、コストを抑えつつ一定の耐火・耐震性を確保できる実用的な構造です。

しかしその性能は、補強の有無や施工の質に大きく依存しています。
火災保険加入時は、建物の構造をしっかり把握し、必要な補強や資料の準備を行うことが重要です。
特に古いCB造建物に住んでいる方は、補償内容や申告内容を今一度見直すことをおすすめします。